僕たちがGoogleを使わなくなる日は来るのか?

どうも真下です。

日々の業務で「ググる」回数が減らない30代サラリーマンの皆さん、投資してますか?

今回は米国株の王道中の王道、アルファベット(GOOG/GOOGL)について深掘りします。

「Googleなんて今さら解説されなくても知ってるよ」

そう思うかもしれません。しかし、ここ数年のGoogleは激動の中にあります。生成AI「Gemini」の台頭、初の配当金開始、そして独占禁止法による逆風…。

株価は堅調ですが、「今から買っても遅くないのか?」「政府に解体されるリスクはないのか?」という不安をお持ちの方も多いはず。

この記事では、最新の業績データと同業他社比較を交え、忙しいサラリーマン投資家が「今、Google株をどう扱うべきか」のヒントをまとめました。


概要:検索だけじゃない。「クラウド」が最強のエンジンへ

アルファベットの事業は、私たちが普段使う「Google検索」や「YouTube」だけではありません。投資家として見るべきポイントは3つです。

1. 検索・広告事業(Google Search & YouTube)

「現金のなる木」です。

世界の検索シェアの9割近くを握っており、私たちが検索するたびにチャリンと収益が発生します。YouTubeも相変わらず強力で、テレビに代わる広告媒体としての地位は盤石です。売上の約55〜60%を占める絶対的な主力です。

2. クラウド事業(Google Cloud)

「今、一番の成長株」です。

Amazon (AWS)、Microsoft (Azure) を猛追しています。特に生成AIブーム以降、AIを動かすためのインフラとしてGoogle Cloudの需要が爆発しており、前年比30%超えの成長を叩き出しています。ここが今の株価を支えていると言っても過言ではありません。

3. その他(Waymoなど)

自動運転タクシーなどの未来への投資です。まだ赤字ですが、将来の爆発力を秘めています。


業績:数字で見る「稼ぐ力」

直近の決算(2025年Q3など)を見ると、巨大企業になってもなお成長が止まっていないことがわかります。

  • 売上高: 前年比で2桁成長を継続中(四半期で1,000億ドル=約15兆円規模!)
  • クラウド部門: 特に好調で、利益率も改善中。
  • 株主還元: 2024年から配当金が開始されました。自社株買いも積極的に行っています。

主要株価指標(2025年12月時点)

現在、株価は歴史的な高値圏(310ドル前後)で推移しており、時価総額も3.7兆ドル(約550兆円)という天文学的な数字になっています。

指標数値30代サラリーマン投資家への解説
株価$310 前後上場来高値圏です。非常に勢いがありますが、高値掴みを警戒する水準でもあります。
予想PER約 32倍米国株平均(S&P500)より高いですが、30%超えのクラウド成長率を考えると「割高」とは言い切れない水準です。
配当利回り約 0.27%四半期配当は$0.21。まだ「お小遣い」程度ですが、増配余地は巨大です。
時価総額約 3.7兆ドル日本の国家予算の約5倍。倒産リスクは無視して良いレベルの巨大企業です。

※数値は市場の変動により日々変わります(2025年12月12日終値ベースの概算)。

決算ハイライト(2025年 Q3実績)

直近の決算(2025年第3四半期)は、投資家の期待を超える「サプライズ決算」でした。ブログ記事内で「なぜ今、Googleが強いのか?」の根拠として使えます。

  • 売上高:1,023億ドル(前年比 +16%)
    • ついに四半期だけで売上が1,000億ドル(約15兆円)を突破しました。巨大企業になっても2桁成長が止まっていません。
  • クラウド事業:売上 152億ドル(前年比 +34%)
    • ここが一番の注目点です。 AIブームに乗ってGoogle Cloudが爆発的に伸びており、利益率も大きく改善しています。
  • 純利益:前年比 +33%
    • リストラ等のコスト削減とクラウドの黒字化が効いており、稼ぐ力がさらに筋肉質になっています。

迷ったらどっち?「GOOG」と「GOOGL」の違い

証券会社のアプリで検索すると、似たような銘柄が2つ出てきて戸惑ったことはありませんか?

  • GOOGL(クラスA): 議決権あり
  • GOOG(クラスC): 議決権なし

結論から言うと、我々のような個人投資家にとっては「どちらでもパフォーマンスに大差なし」です。 もしこだわりがなければ、議決権があり、一般的によく取引されている「GOOGL」を選んでおけば間違いありません。「迷ったらLがついている方」と覚えておきましょう。


データ比較:ライバルと比べてどう?

「結局、GAFAM(今はマグニフィセント7と言いますが)の中でどれを買えばいいの?」という疑問に答えるため、ライバルと比較してみます。

企業名Google (GOOGL)Microsoft (MSFT)Meta (META)
強み検索シェア独占
YouTube
法人向け最強
OpenAIとの提携
SNS中毒性
圧倒的な利益率
AI戦略自社モデル「Gemini」
TPU(独自チップ)
Copilot展開
クラウドAzure
オープンソースAI
広告精度向上
割安度(PER)中 (約30倍)高 (約30倍超)低 (約20倍台)
サラリーマン
視点の評価
バランス型
広告とAIの両輪で稼ぐ
安定型
ビジネスに必須で手堅い
爆発型
割安だがボラティリティ高い

結論:

Microsoftほど割高感がなく、Metaほど広告景気に左右されすぎない。「AIの成長を取り込みたいが、極端なリスクは避けたい」という人にとって、Googleは非常にバランスの良い選択肢です。


リスク:最大の敵は「米国政府」

良いことばかりではありません。投資するなら以下のリスクは絶対に知っておく必要があります。

1. 独占禁止法(Antitrust)訴訟

これが最大のリスクです。

米国司法省(DOJ)は「Googleが検索市場を違法に独占している」として訴えており、最悪の場合、「ChromeブラウザやAndroid事業の売却(解体)」を命じられる可能性があります。

もし解体が現実味を帯びれば、一時的に株価が大きく下がる恐れがあります。

2. AIによる「検索」の破壊

ChatGPTやPerplexityなどのAI検索が普及すると、「ググってリンクをクリックし、広告を見る」という従来の行動が減るかもしれません。GoogleもGeminiで対抗していますが、収益の柱である「検索広告」が減るシナリオは警戒が必要です。


まとめ:30代サラリーマンはどう動くべき?

Google株への投資スタンスをまとめます。

  1. 長期では依然として「買い」クラウド事業の成長と、YouTubeという最強メディアを持っている点は揺らぎません。AI開発力も世界トップクラスです。
  2. 「解体リスク」は頭に入れておくニュースで「司法省」「分割」という単語が出たら株価が動くので要チェックです。ただ、過去の例(マイクロソフトなど)を見ても、訴訟中も企業は成長し続けることが多いです。
  3. 配当成長に期待今は利回りが低いですが、数年後には立派な配当株に育っている可能性があります。今のうちに仕込んで「増配」を楽しむのも長期投資の醍醐味です。

次の一手:

まずは証券口座のアプリを開いて、「GOOGL」のチャートを5年スパンで見てみてください。

上下しながらも右肩上がりなら、積立投資の一部に組み込む価値は十分にあるはずです。


※本記事は情報提供を目的としており、特定の投資行動を勧誘するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任で行ってください。