ソフトバンクG(9984)は今から「買い」か?AI革命で資産を増やすための投資戦略【2025年12月最新】
どうも真下です。
「AIバブルには乗り遅れたくない。でも、高値掴みは怖い」
今、多くの30代サラリーマン投資家がソフトバンクグループ(以下、SBG)の株価チャートを見て、そう感じているのではないでしょうか。
2025年12月現在、SBGの株価は16,000円台で推移しており、アーム(Arm)やOpenAIへの投資評価益が大きく寄与しています。
私たち30代にとって、投資は老後資金だけでなく、今の生活を豊かにするための重要なツールです。しかし、SBGは「ハイリスク・ハイリターン」の代名詞。安易に飛びつくと火傷をする可能性もあります。
本記事では、SBGの現在の立ち位置、業績、そして同業他社との比較を通じて、「今、SBGをポートフォリオに入れるべきか」を徹底解剖します。
1. ソフトバンクグループとは?携帯会社ではなく「投資会社」
まず前提として、SBGを「携帯電話の会社」と思っているなら、その認識は捨ててください。
国内通信事業を行う「ソフトバンク株式会社(9434)」は、SBGの子会社の一つに過ぎません。
親会社であるSBG(9984)の本質は、「AI革命に特化した世界最大級の投資会社」です。
メイン事業と強み
SBGの事業モデルはシンプルです。「これからの世界を変えるAI企業」を見つけ出し、資金を投じて成長を支援し、その企業価値向上(株価上昇)によって利益を得ることです。
- アーム(Arm)の圧倒的地位: 半導体設計のArmは、SBGの保有資産の中で最大の「虎の子」です。AIサーバーからスマホまで、あらゆるチップの設計図を握っており、NVIDIAなどのAI半導体ブームの恩恵を最も受けている企業の一つです。
- ビジョン・ファンド(SVF): 未上場のAIユニコーン企業へ投資するファンド。近年ではOpenAIへの巨額投資などが話題となり、その評価益がSBGの業績を押し上げています。
強みは、孫正義会長の圧倒的な「目利き力」と「ネットワーク」。世界のAI最先端情報は、まず孫氏のもとに集まると言っても過言ではありません。
2. 最新業績と株価推移(2025年12月時点)
2025年3月期の中間決算(4-9月)を含め、足元の業績は極めて好調です。
- 株価: 16,500円前後(2025年12月中旬時点)
- 業績トレンド: OpenAIへの投資評価額が約146億ドル(約2兆円超)増加するなど、投資利益が牽引し、純利益は過去最高水準で推移しています。
主要な株価指標
SBGを分析する際、一般的なPER(株価収益率)はあまり役に立ちません。投資会社であるため、利益の変動が激しいからです。
見るべきはNAV(Net Asset Value:保有株式価値 – 純負債)です。
| 指標 | 数値(概算) | 解説 |
| 株価 | 16,540円 | 足元は堅調に推移。 |
| NAV(1株あたり純資産価値) | 約20,000円 | 保有している株の価値を1株あたりに直した額。 |
| NAVディスカウント | 約17% | 「保有資産の価値より17%安く売られている」状態。 |
| LTV(Loan to Value) | 16%台 | 保有資産に対する負債の比率。25%未満が安全圏とされ、現在は健全。 |
| 予想配当利回り | 0.26% | 配当狙いの銘柄ではありません。 |
※数値は2025年12月時点の市場データを基にした概算です。
現在、NAVディスカウントは約17%程度。かつては40〜50%のディスカウントが当たり前でしたが、市場がSBGのAI戦略を正当に評価し始め、割安感が薄れてきているとも言えます。しかし、保有資産(ArmやOpenAI)自体の成長余地を考えれば、まだ上値余地はあるという見方もできます。
3. データ比較:同業他社・ベンチマークとの比較
「SBGに投資する」ということは、「日本の安定株」ではなく「世界テック株」に投資するのと同義です。
ここでは、比較対象として「国内の高配当バリュー株(商社)」と「米国テック指数」を並べてみます。
| 比較項目 | ソフトバンクG (9984) | 三菱商事 (8058) | NASDAQ100連動ETF |
| 投資テーマ | AI・半導体・破壊的成長 | エネルギー・資源・安定配当 | 米国ハイテク全般 |
| リスク(ボラティリティ) | 極めて高い | 中程度 | 高い |
| 配当利回り | 低い(約0.2%) | 高い(約3〜4%) | 低い |
| 30代への推奨度 | サテライト(資産の一部) | コア(資産の土台) | コア(資産の土台) |
結論:
安定的に配当が欲しいなら商社株を買うべきです。しかし、「資産を爆発的に増やしたい」「AI時代の恩恵をフルに受けたい」という目的であれば、SBGはNASDAQ100以上の爆発力を秘めた選択肢となります。
4. 投資する前に知っておくべき「リスク」
「儲かりそう」だけで飛びつくのは危険です。以下のリスクを許容できるか、自問自答してください。
- 市場環境の影響をモロに受ける世界の株式市場、特にハイテク株が暴落すれば、SBGの株価はそれ以上に下がります。保有資産(Armなど)の株価が下がれば、SBGの価値も直結して下がるからです。
- 金利上昇リスクSBGは巨額の有利子負債を抱えています。LTV(負債比率)は管理されていますが、世界的な金利高止まりは、資金調達コストの増加や、投資先(新興企業)の経営悪化を招きます。
- 「孫正義」依存リスクSBGのプレミアムの一部は、孫会長のカリスマ性にあります。後継者問題や、万が一の健康リスクなどは、株価にネガティブなインパクトを与える可能性があります。
5. まとめ:30代サラリーマンはどう動くべきか
ソフトバンクグループは、現在「AI革命」のど真ん中にいます。
2025年12月の株価16,000円台は決して安くはありませんが、ArmやOpenAIの将来性を信じるなら、長期的な成長ストーリーはまだ始まったばかりかもしれません。
30代サラリーマンへの投資戦略案:
- ポートフォリオの「スパイス」として持つ: 全財産を突っ込むのはNG。資産の5〜10%程度を目安に、「もし2倍になればラッキー、半分になっても生活は揺るがない」金額で投資する。
- 積立ではなくタイミング投資: ボラティリティ(価格変動)が激しいため、市場全体が悲観的になり、株価が大きく下がったタイミングで拾うのが理想的です。
- ニュース感度を上げる: SBGを持つということは、世界のテックニュースに敏感になるということ。投資を通じて、自分のビジネス感度も磨かれます。
「リスクを取らないことこそが、最大のリスクだ」
孫正義氏のこの言葉通り、あなたの資産運用にも少しの冒険を取り入れてみてはいかがでしょうか。
免責事項:
本記事は情報の提供を目的としており、投資の勧誘を目的とするものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。株価や指標は2025年12月中旬時点のデータを基にしていますが、市場環境により変動する可能性があります。


