30代サラリーマンの投資目線!エニグモ(3665)の株価と業績から読む「高成長への課題」
「BUYMA」運営企業、エニグモ株式会社(東証プライム:3665)について、投資家目線でそのマーケット情報と最新の業績を深掘りしていきます。
📊 エニグモ(3665)の基本情報と直近の株価動向
| 項目 | 概要 |
| 証券コード | 3665 |
| 上場市場 | 東証プライム |
| 事業内容 | ソーシャル・ショッピング・サイト「BUYMA」の企画・開発・運営 |
| 直近株価(2025年12月5日終値) | 403円 |
| 配当利回り(会社予想) | 7.44% (1株配当30円予想) *記念配当含む |
| 自己資本比率 | 約78.9%(高い健全性) |
直近の株価は400円台で推移しており、PER(株価収益率)は会社予想で41倍台と、成長期待の高い水準です。特に注目すべきは、記念配当を含む予想配当利回りが7%超えと非常に高い点です。これは、株主還元への意識の高さを示していますが、記念配当終了後の通常配当にも注意が必要です。
📉 最新決算から見る業績の現状と課題
エニグモは、売上は堅調に伸びている一方で、利益面では厳しい局面を迎えています。
| 項目 | 2026年1月期 会社予想(通期) | 前期比 |
| 売上高 | 65.0億円 | +9.7%増 |
| 営業利益 | 3,000万円 | -95.8%減 |
| 経常利益 | 200万円 | -99.7%減 |
📝 業績悪化の背景
- 積極的な成長投資の実行:BUYMAのさらなる成長のために、広告宣伝費やシステム開発費といった先行投資を積極的に行っています。これが一時的に利益を大きく圧迫し、大幅な減益・下方修正の要因となっています。
- 既存事業(Fashion Platform)の伸び悩み:主力であるBUYMAの売上高(Fashion Platform事業)は、直近の四半期で微減傾向にあります。これは、為替変動(円安による割高感)や、ラグジュアリーEC市場における競争激化などが影響している可能性があります。
- 新規事業(Travel Platform)の急成長:Travel Platform事業は、前年同期比で6,000%を超える大幅な成長を見せており、次の収益の柱として期待が高まっています。
💡 評価: 現在は「成長への投資フェーズ」であり、利益水準が一時的に低迷しています。この積極投資が将来、売上高の成長を加速させ、再び高収益体質に戻れるかどうかが、今後の評価を左右する最大のポイントです。
🎯 エニグモの将来を見通すためのチェックポイント
エニグモの今後を占う上で、30代ビジネスマンが注目すべきポイントは以下の3点です。
① GMV(流通総額)の再加速
利益よりも、BUYMAの根幹である**流通総額(GMV)**がどれだけ成長するかをチェックしましょう。GMVが伸びていれば、将来の利益回復の可能性が高まります。
② 新規事業の収益化
急成長中のTravel Platform事業やその他新規事業が、いつ頃、どれくらいの規模で利益に貢献し始めるのか、動向を注視することが重要です。
③ 高い自己資本比率と株主還元
自己資本比率が約79%と非常に高く、財務基盤は盤石です。また、記念配当による高い利回りは魅力です。投資期間を長く取る場合、財務の安定性は大きな安心材料となります。
まとめ
エニグモ(3665)は、ECプラットフォームとしての高いビジネスモデルを持ちながら、現在は「成長のための産みの苦しみ」とも言える積極投資期にあります。株価は利益の低迷を受けて変動しやすい状況ですが、BUYMAのブランド力と盤石な財務基盤は健在です。
投資を考えるなら、短期的な利益ではなく、投資が実を結ぶまでの長期的な目線を持つことがカギとなるでしょう。


