重工株ブームに乗り遅れたくないあなたへ

どうも真下です。

「最近、ニュースで防衛費増額の話ばかり聞くけれど、関連銘柄はもう高すぎるのでは?」

「三菱重工が上がっているのは知っているけど、IHIはどうなんだろう?」

日々の業務に追われる中で、こうした疑問をお持ちの30代サラリーマンの方は多いのではないでしょうか。限られた資金を運用する以上、高値掴みによる塩漬けは絶対に避けたいところです。

今回は、日本の重工大手3社の一角、IHI(7013)について深掘りします。航空エンジンと防衛宇宙を柱に持つ同社は、まさに「国策に売りなし」を体現する企業ですが、投資判断には冷静な分析が必要です。

本記事では、IHIの事業の強みから、同業他社との指標比較、そして投資家が最も警戒すべきリスクまでを網羅的に解説します。あなたのポートフォリオに「空の守護神」を加えるべきか、その答えを探っていきましょう。


概要:IHIとはどんな会社か?「空と宇宙」のスペシャリスト

IHI(旧石川島播磨重工業)は、造船から始まった日本を代表する総合重機メーカーですが、現在の姿は「空と宇宙の企業」と言っても過言ではありません。

1. メイン事業:航空・宇宙・防衛が利益の柱

IHIの事業ポートフォリオは大きく4つに分かれますが、投資家が注目すべきは圧倒的に「航空・宇宙・防衛」分野です。

  • 航空エンジン(民間): ボーイングやエアバス向けエンジンのシェアが高く、特に整備・スペアパーツ販売という「ストックビジネス」が強力な収益源です。
  • 防衛・宇宙: 自衛隊向け航空機エンジンにおいては圧倒的なシェア(ほぼ独占)を誇ります。また、イプシロンロケットなどの宇宙開発でも中心的な役割を担っています。

2. 強み:技術の参入障壁が極めて高い

航空エンジン開発は世界でもGE(米)、プラット・アンド・ホイットニー(米)、ロールス・ロイス(英)の「ビッグ3」と、それらにパートナーとして参画するIHIのような極少数の企業しか行えません。

この参入障壁の高さこそが、IHIの長期的な競争優位性(ワイドモート)です。


業績と株価推移:復活の狼煙は上がったか

ここでは直近の業績と株価の動きを見ていきます。

コロナ禍からのV字回復と「エンジン問題」

コロナ禍では航空需要の蒸発により大打撃を受けましたが、現在は世界的な旅行需要の回復により、航空エンジンのメンテナンス収入が急増しています。

ただし、記憶に新しいのが「PW1100G-JMエンジンの追加検査問題」です。2024年3月期にはこの特損計上で赤字転落の憂き目にあいましたが、これは一過性の要因であり、悪材料出尽くしと見る向きが強まっています。

主要株価指標(2025年1月時点)

現在、IHIの株価は市場からの期待が非常に高く、PBR(株価純資産倍率)などの指標は同業他社と比較しても高水準で推移しています。

指標数値サラリーマン投資家の読み解き方
株価3,025 円100株単位で約30万円から投資可能。手頃な投資金額ですが、ボラティリティ(変動)は高めです。
予想PER
(株価収益率)
25.5 倍日経平均全体の平均(約15〜16倍)と比べると「割高」ですが、これは将来の成長(防衛・航空需要)が強く織り込まれている証拠です。
実績PBR
(株価純資産倍率)
5.90 倍極めて高い水準です。
通常1倍が目安ですが、約6倍というのは「今の資産価値の6倍の値段でも買いたい」という投資家の熱気(=人気)を表しています。
配当利回り0.66 %インカムゲイン(配当)狙いの銘柄ではありません。利益は配当よりも「次の成長への投資」に回されているフェーズです。
時価総額約3.2兆円3兆円の大台に乗り、機関投資家の買いも入りやすい「大型成長株」としての地位を確立しています。

※数値は2025年1月時点の市場データを基にしています。株価は日々変動するため、購入前には必ず最新の板情報をご確認ください。


データ比較:三菱重工・川崎重工との違い

重工3社(三菱・川崎・IHI)はよく比較されますが、それぞれの「色」は異なります。あなたの投資スタイルに合うのはどこでしょうか?

1. 三菱重工 (7011)

  • 特徴: 防衛の巨人。戦車、艦艇、戦闘機まで幅広く扱う「総合デパート」。
  • 比較: 時価総額・安定感はNo.1。IHIよりも防衛費増額の恩恵をダイレクトに受けやすいですが、その分すでに株価に織り込まれている可能性も高いです。

2. 川崎重工 (7012)

  • 特徴: 二輪車(バイク)やロボット事業が強い。水素運搬船などエネルギー分野も注目。
  • 比較: 民需(バイク等)の影響を受けやすいため、景気敏感株としての側面が強いです。

3. IHI (7013)

  • 特徴: 航空エンジン特化型。
  • 比較: 3社の中で最も「民間航空需要」の恩恵を受けます。インバウンドや海外旅行客の増加が、そのまま利益(整備需要)に直結する構造です。防衛も強いですが、「航空機の稼働率」に賭けるならIHIが一番の選択肢となります。
【三菱重工(7011)】今から買うのは遅い?30代サラリーマンが知っておくべき「防衛・原発」の真実 なぜ今、サラリーマン投資家が「三菱重工」を見るべきなのか どうも真下です。 「ニュースでよく見る『防衛費増...

リスク:投資前に知っておくべき「落とし穴」

「将来性抜群」に見えるIHIですが、サラリーマン投資家として絶対に無視できないリスクが3つあります。

1. 為替リスク(円高)

海外売上比率が高いため、円安は追い風ですが、急激な「円高」は業績の下押し要因になります。日銀の政策変更や米国の利下げ局面では注意が必要です。

2. 民間航空機エンジンの不具合リスク

前述したP&W社のエンジン問題のように、航空機エンジンは安全性が最優先されるため、ひとたびリコールや設計ミスが発覚すると、数千億円規模の損失が発生する可能性があります。これはIHI固有の、かつ最大のリスク要因です。

3. 原材料費の高騰

チタンやニッケルなど、エンジン製造に必要なレアメタルの価格高騰は利益率を圧迫します。地政学リスクによる供給網の分断も懸念材料です。


まとめ:IHIはポートフォリオに入れるべきか?

IHI(7013)への投資判断をまとめます。

  • 強気材料: 航空需要の完全回復によるエンジン整備収入の増加、防衛費増額という国策の追い風。
  • 注意点: 過去のエンジン問題の影響が完全に払拭されたか、為替動向、そして株価が高値圏にないか。

こんな人におすすめ:

  • 短期的な値動きに一喜一憂せず、数年単位で**「航空需要の成長」**を取り込みたい人。
  • 三菱重工はすでに保有している、あるいは高すぎて手が出ないため、次なる重工株を探している人。

30代の資産形成において、ポートフォリオの一部に「ディフェンシブかつ成長期待のある重厚長大産業」を組み込むことは、リスク分散の観点からも有効な戦略と言えるでしょう。

まずは、お使いの証券アプリで「7013」をお気に入りに登録し、決算発表ごとの進捗率をチェックすることから始めてみてはいかがでしょうか。

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